関東地区漢字・かな研究会合同新年試筆会報告
2016/03/17
平成28年度 関東地区漢字・かな研究会合同新年試筆会 神郡弘道
1月30日(土)・JR品川駅前のガーデンシティ品川・グリーンウインドにおいて、漢字研究会・かな研究会初の試みによる合同新年試筆会が開催されました。当日は、東京23区でも積雪との天気予報も外れ、心配していた交通機関の乱れも無く9時30分に受付開始。毎年2月に開催されます理事会を前倒しにして、関西から本溜翠月先生、釜元松堂先生、秋山洋子先生、折立桂園先生、太田香舟先生に前日よりご上京頂き、全役員と関東地区理事、参与、そして会員の皆様、合わせて112名の参加により開会を迎えました。
当日のスケジュールは、午前の部=自運作品の批評、昼食休憩を挟んで、午後の部=参加者による課題の揮毫。そして役員の席上揮毫と準備から運営を含めて全員参加型を主旨とした試筆会。
同規模の試筆会を毎年開催している心光会の釜元松堂先生には多くのアドバイスを頂きました。
関東では平成14年の八芳園での試筆会以来となりましたが、作品掲示や、会場設置、養生など参与の先生方を中心とした皆様のご協力によりスムーズに進行しました事、この場を借りて御礼を申し上げます。
午前の作品批評では、ふだんでは直に聞く事ができない関西の先生方の解説は大好評でした。
昼食休憩が終わり、今回一番の目的である規定課題の揮毫。80名以上の方が一斉に揮毫できるように養生した会場に毛氈を引きつめ、各々清書用紙を3枚受け取り各自のペースで揮毫が開始されました。準備を含め約1時間で全員が課題を書き終え、清書1点を提出。
続いて毛氈を2枚のみ残して、役員による席上揮毫が始まりました。記憶の中で関東、関西の役員が一堂に会して席書をするのは数十年ぶりの事。
何より緊張する一番手を務めたのは、新関東地区理事の重國玉芝先生と永尾翠泉先生、席書がはじまると会場の空気が一変。まるで白鷺か丹頂鶴が舞うような美しい揮毫の光景が今も目に焼き付いています。そして千賀香竹、大村緑雨、石崎清鶴、日野桂葉、浜野玉鼓先生。理事の町田春径、太田香舟、折立桂園、宮島小竹先生、常任理事の秋山洋子、林 旭泉、釜元松堂先生、副会長の清國竹穂、村上玉雅、藤池竹旺、本溜翠月先生、神郡弘道と19名の先生方による席上揮毫も無事終了となりました。
全身を使って大きな羊毛筆を操る迫力ある漢字の筆法、細線を駆使する繊細な仮名の筆法、そして参加者による課題作品の揮毫と、何れも同じ時間を共有した皆様にとって、心の琴線に触れる実り多き一日であった事と思います。
役員及び参与の先生方による審査により栄えある「関東地区試筆会賞」には、下記の皆様が選出されました。
●参与の部(役員による審査)
漢字=金谷美秀
かな=山中双苑
●一般部(審査員 漢字部 川田草心/金谷美秀/髙橋香石 /弓木青雅・かな部 高森春羚/田村華秋/西村笙泉/横山小鼓)
漢字=竹本夢渓 松野雅容 西村秀行
かな=小笠原陽子 中野沙優美 西片玲静
最後に役員先生の作品と書道用品等の抽選会が行われ、大歓声の中、定刻通りに合同試筆会は閉会となりました。役員の先生方には沢山の玉作をお持ち頂きました事、深く感謝申し上げます。